一括査定サイトのメリット デメリット
不動産会社へ不動産を売却する際の、お問合せの入り口として
紹介や、不動産会社が近所だから、チラシを見たから、
などなど様々なきっかけがありますが、最近では手軽且つ気軽だからなのか
一括査定サイトが増加してきております。
ネット上で不動産一括査定サイトのサービスも複数社がサービス提供しており、
利用者はサイト選びも大変かと思います。
「手軽に複数社同時に不動産の査定が瞬時にできる」
といった広告から査定サイトをクリックされる方も多いようです。
一括査定サイトで必要な情報を入力すると、地域に登録をした
不動産業者へその情報がリアルタイムで通知されます。
5社から10社程度の業者がお客様に対してアプローチをすることになります。
ここで注意頂きたいのは、査定サイトを利用する側は無料のケースがほとんどですが、
業者側は査定依頼の情報を受けた時点で費用が発生します。
費用が発生するからこそ、他社よりも早くレスポンスをするため
とにかく反響通知後1分以内に架電!!
といった具合に気合が入っています(笑)
顧客獲得の競争ですから手を抜かず、しっかりと査定をしてもらえるという
良い点はありますが、逆にお客様からの売却依頼を勝ち取らないと
経費の垂れ流しなってしまうので何としてでも売却依頼を獲得しようと
いい意味で一生懸命になります。
しかし、査定現場のリアルとしては、査定に来た営業マンが
依頼者にとって気持ちのいい(聞こえのいい)トークばかりをするケースも多くあります。
例として、本来売却できるはずのないような相場価格からかけ離れた
査定額を提示することがあります。
提示を受けた側は高く売れる方が良いに決まっていますので、
その業者へ売却の依頼契約(媒介契約)を締結し
相場より高い価格での販売が開始されます。
当然、相場より高いので購入希望者からの反響も無く
時間ばかりが経過していき、タイミングを見計らって業者側から
『当初はチャレンジ価格だったので少しずつ適正価格へ下げましょう』
と連絡が入ります。
このようにして少しずつ段階的に価格を下げていくことになるのですが、
高すぎる価格から少しずつ時間をかけて下げていくため、
本来売れるであろう適正価格まで下げた頃には物件情報に新鮮味がなく、
長期間広告掲載された「売れ残り物件」という印象が強く残ってしまいます。
私が売主様へよくお話しするのが
『不動産は野菜と同じで新鮮さが命』
という昔の上司から教わった話です。
販売期間が長期化してしまうと、
「もう少し待てばまた価格が下がるんじゃないか。」
と思われてしまい、本来売れる価格でも売れなくなってしまうのです。
依頼を受けた業者も依頼はもらえたから販売は開始しますが、
その金額が高すぎることは分かっているので販売活動にも力を入れず、
パフォーマンス程度の販売。というような状況になってしまうのです。
不動産会社によっては、売主様からの売却依頼獲得件数も
営業マンの評価基準になるのでとにかく高かろうが預かっておくスタンス
には要注意です。
査定額の一番高かった業者へ任せたい気持ちも重々理解はできますが、
その査定額の根拠を見定めるのが、依頼者様の最初で且つ最大の
見極めポイントかと思います。
売却相談は随時受け付けておりますので
お気軽にお問合せご相談下さいませ。